ラペルとは?
ラペルの種類について解説します。
福岡天神オーダースーツ専門店テーラーグレイスです。
ノッチドラペル
ラペルとは下衿のことで、ラペルは顔付近にあり相手の視線が集まりやすくらラペルの巾や角度で見た目の印象を左右するため、ジャケットディテールの中でも特に重要なパーツになります。
先ずはノッチドラペルについて解説します。
ノッチドラペルは普通襟とも言われ、シングルジャケットでは最もよく見かけるディテールです。
ノッチは「V字型の切り込み」を意味しており、下襟がひし形になっていて、上襟と下襟の縫い合わせ部分のラインから下襟の角の部分にかけてまっすぐと直線上になっていて現在最も多いディテールです。
またシングルスーツには、ノッチ衿が付くことが多く、ビジネスの現場ではオーソドックスなスーツとして、一般的な衿のディテールになります。
ノッチ衿限定ということではありませんが、流行によって衿巾が太くなったり、細くなったりすることがあります。
ノッチ衿を含め衿巾の基本は肩巾で、肩巾が広い時には衿巾も広めというのが一般的になります。
ピークドラペル
次にピークドラペルとは、「ピークド」は「尖った」という意味で、剣先のような鋭い下襟が特徴で、日本では「剣衿(けんえり)」と呼ばれている形になります。
元々はタキシードなどのフォーマルウェアに採用されていたディテールでしたが、現在ではスーツやジャケットにも使われるようになりました。
フォーマルならではの優雅さや華やかさを演出できるのが魅力で、派手なシャツやネクタイを選ばずに、さり気ないお洒落を楽しむことができます。
気を付けておきたいのが、装飾的な意味の強いデザインでイベントを開催する仕事など華やかシーンに適しているからこそ本来はビジネスシーンでは適しているとは言い難いです。
ビジネスシーンでピークドラペルスーツを着用する場合には、オシャレな雰囲気を楽しむシーンであるかを見極めないといけません。
営業マンのように外部の方と頻繁に会うビジネスマンは避けた方がよいでしょう。
さらにビジュアルカジュアルが認められていない職場でも同様です。
イベントを開催する仕事など華やかシーンに適しており、TPOを守るために着用すべきか判断しましょう。
過去のディテール用語説明ですのでこちらもご参照ください。
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ベントとは?
ベントについて解説していきます。
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スーツを選ぶときに「ベント」という言葉を聞いたことがありますか?
はじめてジャケットに袖を通す前、後ろ側に ✖のしつけ糸がされていることがあります。
その切れ目の部分を指します。
このベントには、いくつかのデザインがあり、スーツのシルエット、見た目の印象が変わってきます。
センターベント
サイドベンツ
ビジネススーツにおいて、センターベント (center vent) に次いで多く見られるサイドベンツ(side vennts)。
腰に吊った剣(サーベル)の抜き差しをしやすくするためのデザインの名残りと言われており、別名「剣吊り」とも呼ばれます。
とりわけ英国製スーツに採用されることが多いディテールです。
両サイドに切れ込みが入っているので、センターベントよりも動きやすく、突っ張った感じがなくなります。
あらゆるビジネススーツに相性が良いですが、あえて言えば着丈が短すぎない正統派のスーツやダブルブレステッドスーツとの相性が特に良いと言われています。
威厳や風格を演出するならサイドベンツがおすすめです。
フックベント
センターベントのアレンジとして知られる「フックベント」は、アイビースタイルのジャケットやモーニングコートに採用されるディテール。
フック・ベントとは、コートやジャケットの背の中央裾に入る切れ込みベントの中でも、開きの止め部分が、カギ型になっているものをいいます。
アメリカン・トラディショナルのスタイルやテールが長い礼装でも見られ、カギ型部分がステッチで補強されることで、引っ掛け時に裂けにくい造りになっています。
アメリカントラッドスタイルでよく用いられるスタイルです。
ノーベント
ノーベントとはセンターベントやサイドベンツと違い、ベントに切れ込みが入っていないのがディテールになります。冠婚葬祭に着る礼服(タキシード・フォーマル)スタイルが主流になるディテールです。
過去のディテール用語説ですのでこちらもご参照ください。
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本切羽とは?
本切羽について解説していきます。
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お洒落にこだわる男性はスーツやジャッケトの袖口が「本切羽」になっているか気になる方もいるのではないでしょうか?今回は「本切羽」について掘り下げていきたいと思います。
本切羽
ボタンホールの穴が開いてるものを「本開き」と言い、英語では「surgeon's cuff(外科医の袖口)」と言いわれています。
この本切羽が生まれた理由に関しては様々な説がありますが、急ぎの用の際に医者がジャケットを脱がずに袖をまくり作業できるように袖口に開閉機能がついたというエピソードが有名です。
スーツ全体のディテールの中では細かい部分ですが、こなれ感を演出したい方にオススメのディテールです。
本切羽
メリットは「シャツごと袖をまくる着崩しがしやすい」という点です。
本切羽の起源となった外科医をイメージさせる着こなしとも言えますね。
本切羽のボタンを1つか2つ開けることで「袖口に抜け感を演出できる」という点で、イタリアン的な着こなしをする方も多いです。
※Tailor Grace的には本切羽のボタンを開けるスタイルは推奨していません。
本切羽でもしっかり留めるのが、見えない男のこだわりだと考えています。
本切羽のデメリット
お洒落でこだわりのある方には人気の本切羽ですが、本切羽はボタンホールが空いているため袖口の大幅な長さ調整、袖を短くするのが困難になります。
袖口から直せないとなるとアームホールから直すしかありません。
よって、本切羽の既製ジャケットは袖の大幅な直しが不要なある程度のジャストサイズでなければならないという点が弱点だといえるでしょう。
それに対し、本切羽ではないジャケットやスーツは袖調整を柔軟に行うことができるのがメリットといえます。
補足…
クラシックなジャケットの袖口ボタンの数は4つが基本ですが、4つのうち袖口から近い3つのボタンのみが開閉できる仕様が最もスタンダードになっています。
この理由としてイタリアにおける上質なジャケットは子供に引き継ぐという風習に対応したディテールで、子供が成長して自分よりも腕が長くなった場合に袖口を出し、袖口から最も遠い第4ボタンを取り外して第1ボタンとして装着しボタンホールを開ける際に都合が良いといわれています。
皆様もこの機会に親子の歴史をを刻めるジャッケットを
オーダーしてみませんか?(^^♪
過去のディテール用語説ですのでこちらもご参照ください。
フラワーホール
フラワーホールについて解説していきます。
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フラワーホール
フラワーホールとは、ジャケットの左側の襟(ラペル)にあけられているボタン穴(釦ホール)のことです。
フラワーホールは、スーツの左襟についているボタン穴のことを指します。
フラワーホールという呼び名の他に、ブートニエールと呼ぶこともあります。
ブートニエールとはフランス語でボタン穴のことを意味する言葉。
そして、フラワーホールは英語でボタン穴に挿すお花という意味です。
フラワーホールの由来
元々は軍服から来ていて今の学生服でいう学ランのような着方で襟は折らずに立てて全てのボタンを留めていました。
そこから狩猟用コートになり、第一ボタンを外し折り返して着用するようになり現在のデザインになった説やお洒落な男性が第一ボタンホール(フラワーホール)にお花を挿すファッションが流行ったり、男性がプロポーズする時にお花を渡してOKならフラワーホールに挿してもらう、というロマンチックな由来や、時計のなかった時代に出先で一輪の花を摘みフラワーホールに挿して花がしぼむ頃帰り支度をするというお話もありました。
どれも素敵で歴史を感じます。
フラワーホールの使い方
現在、フラワーホールの使い方として最もポピュラーなのが、社章などのバッジを取り付ける使用方法です。
社章の他にも、議員バッジや弁護士バッジなどを取り付けるのにも使用されています。
ただ、歴代のアメリカ大統領などの星条旗バッジはなぜかフラワーホールから少しずれて留めているようです...すごく気になり調べてみたのですが答えに辿り 着くことが出来ませんでした...
また前述したように「ブートニエール」と呼ばれることもあり現在は襟に生花を挿す慣習はすたれていたのですが、花の形をした小さなピンをジャケットに着けて現代型「ブートニエール」としてよみがえったようです。
現在は、フェルトや天然木材、貝や天然石など、色々な材料から作られ、人気ファッションアイテムの一つとなっています。
生花を飾ることは中々さりげなくとはいきませんが小さなピンバッジだと気軽にお洒落に使いこなせそうです。
今回はフラワーホールの由来と活用法についてお話させていただきました。ホールだけが残ったものをおしゃれに活用することで、現在も華やかさを演出するのに使われているんですね。
過去のディテール用語説ですのでこちらもご参照ください。
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スラントポケットとは?
スラントポケットの解説をしていきます。
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スラントポケット
スラントポケットとは、スランテッドポケットとやオーブリークポケットともいわれ、「slant:斜め・傾斜・坂」という、ジャケットの裾に対して平行ではなく中心から外側に向けて斜めについた腰ポケットのことです。
スラントポケットの歴史
別名「ハッキングポケット」とも言われています。
ブリッティシュスタイルのスーツの歴史には乗馬が深く関係しています。
馬に乗った際は姿勢が前傾姿勢になり、ポケットが水平だと物の出し入れがしずらくなるのでポケットの口を斜めにしてつけることで出し入れの不便さを解消できたり、中の物を落ちにくくするためなど実用性を考えてたデザインが「スラントポケット」になりまます。
当店のスラントポケットの考え方
スラントポケットは現代ではスーツにもよく使われるデザインです。
しかし、もともとは乗馬をするときに考えられたスポーツ用のデザインということもあり、当店ではツイードのジャケットやコーデュロイのジャケットなどのスポーツジャケットに使用することをおすすめしています。
クラシックスタイルを基本としている当店ではスーツにスラントポケットは推奨しておりません。(この部分は造り手により考え方は異なるところだと思います)
タキシード、フォーマルスーツ、喪服などには好ましくありませんのでご注意ください。
スーツにはルールやマナーがあり、デザインにも流行り廃りがあります。
スーツの歴史を知り時代に流されない硬派な着方にさりげない遊び心が入れられれば素敵です。
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チェンジポケットとは?
チェンジポケットの解説をします。
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チェンジポケットとは何か?
チェンジポケットとはジャケットの右腰ポケットの上に、10㎝前後の小さなポケットで、小銭(チップ)やチケットを入れるポケットということからチェンジポケットと言う名前が付いたと言われています。
また、チェンジポケットというと英国調(ブリッティッシュテイスト)のスーツに付けられていることが多いです。英国調のスーツは、ジャケットの着丈が長く、スタイルをキレイに見せるのが難しかったので、その中間にチェンジポケットを付けることでアクセントになり足長効果があるそうです。
そしてかつてイギリスで狩猟の際にこのチェンジポケットに弾薬を入れるために使われていたという説や懐中時計入れからの名残という説もあります。
現在細身スーツのブームもあってか、チェンジポケットが幅広い層で注目されていたり、 古典的でエレガントな雰囲気のスーツに仕上げたい時などと、印象を左右する意外と大事なポケットだといえます。
そしてお仕事にもよりますが、ビジネスシーンにおいても着用は可能ですが
チェンジポケットは装飾の意味が強くなっているので、畏まった場面、就活や結婚式などのフォーマルシーンでは避けた方が無難でしょう。
チェンジポケットの実用性は?
ジャケットの外側につくポケットは内ポケットよりも型崩れに繋がるので使わないのがマナーです。
スーツの綺麗なポケットに物が入っていることでシルエットが悪くなってしまいます。
せっかくスタイリッシュに着こなしていてもポケットがパンパンだと台無しです…
スーツを長持ちさせるためにも荷物はバックに入れて持ち歩きましょう。
内ポケットにも入れすぎ注意ですよ(笑)
せっかくなのでもうひとつ...
ポケットにつくフタをフラップと言います。
もともと雨除けのフタで外出時には出して室内ではフラップはポッケトの中に収めるのがフラップの使い方になります。それをスマートに出来ると素敵ですね。
ただ実際はそこまで使い分けることはなくてもフラップが左右対称に統一されていて、どちらか一方が出ているなどといったことがないように最低限のマナーをきおつけておきましょう。
また雨にあたることのない礼装、タキシードなどには
フラップがついていないのはこのことからなのです。
今回はチェンジポケットについての豆知識でした。
私も含め読んでくださった皆様が素敵にスーツを着こなせますように。
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スーツの教科書初ブログ
福岡天神・大名オーダースーツ専門店テーラーグレイス監修のスーツの教科書ブログです。
スーツの教科書ブログとは?
こちらのブログではスーツの細かいディテールの説明をさせていただきます。
スーツには専門用語などが沢山あり、分からない人も多いと思います。
個人的にはスーツのディテールに詳しくなりすぎなくても良いと思いますが、知ってて損はないので解説していきます。
ディテールや専門用語より、スーツの本質の方が断然大事ですので、あくまで予備知識的な感じで覚えておいたら良いと思います。
スーツのディテールとは何かと言えば、例えば「本切羽」や「チェンジポケット」や「マニカカミーチャ」など少し難しい言葉から、「ラペル」「フラップ」「ダブルブレステッド」など比較的基本的な用語まで幅広く解説していきます。
スーツのお勉強の参考になればと思いますので、よろしくお願い致します。
ただ何度も言うように、雑誌で頑張って知識武装して、難しい言葉を並べる人や、あまりにもディテールに細かい人に限って「木を見て森を見ず」のような現象が起きている人が多いと思います。
細かいところに拘り過ぎて、全体的なバランスが悪かったり、小ワザが多すぎて逆に安っぽく子供っぽいスーツの着こなしだったり…
スーツの本質が分かった上で、予備知識をつけることをTailor Graceはおすすめします。
福岡オーダースーツ専門店Tailor Grace(テーラーグレイス)
福岡市中央区大名1-7-2